少し暖かい部屋に入っただけで、頬がかっと赤くなる。人前で話すと、顔が赤いことを気にしているうちに、ますます赤くなっていく。化粧水がしみる、季節の変わり目に決まってひどくなる——。顔の赤みは、「生まれつきの体質だから仕方がない」とあきらめてこられた方がとても多いお悩みです。けれど、「赤ら顔」は一つの病気の名前ではありません。 その言葉の下には、毛細血管拡張症、酒さ(しゅさ)、脂漏性皮膚炎、かぶれ、ステロイド外用薬の長期使用によるものなど、まったく異なる状態が含まれています。そして、そのなかには保険診療で治療できるものが少なくありません。逆に、見分けを誤ったまま自己流のケアを続けると、悪化してしまうこともあります。このページでは、赤ら顔に見えるものを分けて整理し、治療の考え方を、できるだけ正直にご説明します。
※本ページでご紹介する治療には、保険診療の対象となるものと、自由診療(保険適用外)となるものが混在します。酒さや脂漏性皮膚炎などの診断・お薬による治療は保険診療の対象です。一方、毛細血管拡張に対するレーザー・光による治療は、用いる方法や診断によって自由診療となる場合があります。詳しくは各項目をご確認ください。
「赤ら顔」は一つの病気ではありません — まず見分けることから
顔の赤みを起こす状態には、次のようなものがあります。
毛細血管拡張症
皮膚のごく浅いところにある細い血管が広がり、赤い線や網目状の模様として透けて見える状態です。頬や小鼻のわきに現れやすく、紫外線を多く浴びてきた方や寒暖差の大きい環境で過ごしてきた方に多く見られます。血管そのものが広がっているため、保湿や化粧品で消えるものではありません。
酒さ(しゅさ)
顔の中央部——頬、鼻、額、あご——を中心に、慢性的な赤みが続く皮膚の病気です。ほてりやすい、ちくちくする、化粧品がしみるといった感覚をともない、良くなったり悪くなったりをくり返します。30代以降に多く見られますが、年齢を問わず起こります。原因は完全には解明されておらず、血管の反応性、皮膚の防御機能、免疫や炎症の反応などが複雑に関わると考えられています。酒さは皮膚の病気であり、その診断と治療は保険診療の対象です。
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
小鼻のわき、眉のあいだ、髪の生え際など、皮脂の分泌が多い部位に、赤みと細かいフケのような鱗屑(りんせつ)が出る皮膚炎です。マラセチアというカビ(真菌)の関与が考えられており、酒さとは治療が異なります。ただし、酒さと脂漏性皮膚炎が同時に存在することもあるため、見極めが必要です。こちらも保険診療の対象です。
アトピー性皮膚炎・接触皮膚炎(かぶれ)
アトピー性皮膚炎では顔にも赤みとかゆみ、かさつきが出ることがあります。多くは顔以外にも症状があります。
接触皮膚炎は、化粧品、日焼け止め、洗顔料、金属、外用薬などが接触して起こる炎症です。使い始めた製品と時期が一致していることが手がかりになりますが、長く使っていたものが原因になることもあります。「赤みに良い」と評判の化粧品でかぶれているケースも珍しくありません。いずれも保険診療の対象です。
ステロイド外用薬の長期使用にともなうもの(酒さ様皮膚炎)
顔にステロイド外用薬を長期間使い続けた場合に、赤みや小さなぶつぶつ、皮膚の薄さ、血管の透けなどが現れることがあります。やっかいなのは、塗っているあいだは赤みが抑えられ、やめると悪化して見えるため、やめられなくなるという悪循環に陥りやすい点です。
ここで、誤解のないようにお伝えしておきます。ステロイド外用薬は、正しく使えば非常に有用な薬です。 医師の指示のもとで使うことに問題はありません。問題になるのは、自己判断で、顔に、漫然と長く使い続けてしまうことです。現在お使いの方は自己判断で中止せず、まずご相談ください。急にやめると一時的に強く悪化することがあるためです。
全身の状態にともなう赤み
まれではありますが、顔の赤みが皮膚以外の病気のサインであることもあります。膠原病(こうげんびょう)で頬に紅斑が出ることや、更年期のホルモン変化にともなうほてりなどが知られています。多くの赤ら顔は皮膚の問題ですので、過度にご心配なさる必要はありません。 ただし、赤みに加えて発熱、関節の痛み、強い倦怠感などをともなう場合は、診察でお伝えください。必要と判断した場合には、血液検査や適切な診療科へのご紹介を検討します。
生理的な赤み
入浴後、運動後、緊張したとき、飲酒後に顔が赤くなるのは、血管が広がることによる自然な反応で、病気ではありません。 ただし、こうした赤みが長時間ひかない、一日中続くようになった場合には、酒さの初期である可能性も考えられます。
酒さについて
酒さのタイプ(病期)
酒さは、症状の現れ方によって大きく次の四つのタイプに分けられます。実際には、これらが重なったり、時期によって移り変わったりすることもあります。
- 紅斑毛細血管拡張型
顔の中央部の持続する赤みと、ほてり(フラッシング)、細い血管の透けが主体です。「熱を持ったように赤くなり、なかなかひかない」という訴えが典型的です。 - 丘疹膿疱型(きゅうしんのうほうがた)
赤みに加えて、小さな赤いぶつぶつ(丘疹)や膿を持ったぶつぶつ(膿疱)が現れます。見た目がにきびに似ていますが、にきびとは異なる病気です。 - 腫瘤型(しゅりゅうがた)
主に鼻で、皮脂腺と結合組織が増えて厚ぼったくなり、表面がでこぼこしてきます。男性に多く見られます。 - 眼型(がんがた)
目の充血、ゴロゴロする感じ、乾き、まぶたの縁の炎症、ものもらいをくり返すといった症状が現れます。皮膚の症状より先に出ることもあります。
酒さとにきびの違い
丘疹膿疱型の酒さは、にきびと間違われやすい代表格です。見分けの手がかりの一つが、面皰(めんぽう、いわゆる白にきび・黒にきび)があるかどうかです。にきびは毛穴の詰まりから始まるため面皰が見られますが、酒さでは基本的に見られません。
この見分けが大切なのは、にきびのつもりで行うケアが、酒さでは合わないことがあるからです。強い洗浄や刺激のある外用薬は、酒さの皮膚には負担になります。
正直にお伝えしたいこと
酒さは慢性の病気で、「一度の治療で完全に治りきる」という性質のものではありません。 悪化因子を避け、治療で炎症を抑え、落ち着いた状態を長く保っていく——これが現実的な目標です。効果には個人差があります。
一方で、適切な治療とセルフケアによって、落ち着いた状態を保っておられる方は多くいらっしゃいます。
赤ら顔・酒さを悪化させる要因
赤ら顔、とくに酒さの管理では、悪化因子を見つけて避けることが治療と同じくらい重要です。何が引き金になるかは人によって異なりますので、ご自身のパターンを知ることが第一歩になります。
紫外線
多くの方に共通する、最も大きな悪化因子です。血管への影響と炎症の両面から関わるため、一年を通した対策が基本になります。
温度の変化・寒暖差
暖房の効いた部屋への出入り、熱いお風呂やサウナ、冬の冷たい風。急な温度変化は血管を拡張させ、ほてりを引き起こします。運動や入浴も一時的に赤みを強めますが、やめる必要はありません。
香辛料の効いた食べ物・熱い飲食物・アルコール
辛いものや熱いスープ・コーヒーが引き金になる方がいらっしゃいます。アルコールは血管を広げ、赤みやほてりを強めます。なお、酒さは飲酒が原因で起こる病気ではありません。
ストレス・緊張
自律神経を介して血管の反応に影響します。
誤ったスキンケア・合わない化粧品
こすりすぎ、洗浄力の強すぎる洗顔料、アルコールを含む拭き取り化粧水、スクラブ、頻繁なピーリング。赤みが気になってあれこれ試して悪化するのは、とてもよく見られるパターンです。しみる、ぴりぴりするという感覚は「効いている証拠」ではなく、合っていないサインです。
当院の赤ら顔・酒さ診療の特徴 — なぜ川名ごとう皮フ科クリニックなのか
赤ら顔は、見分けがすべてと言ってよいテーマです。川名ごとう皮フ科クリニックでは、まず何が起きているのかを診断し、保険診療でできることを丁寧に行ったうえで、必要に応じて自費の選択肢をご案内するという順序を大切にしています。
皮膚科専門医による診療
当院の院長・後藤克修は、日本皮膚科学会が認定する皮膚科専門医です。皮膚科専門医は、皮膚の病気に関する一定の研修を積み、所定の基準を満たした医師に与えられる資格です。加えて、日本レーザー治療学会のレーザー認定医であり、日本美容皮膚科学会、日本美容内科学会に所属しています。
赤ら顔の診療では、保険診療の知識と、美容領域の知識の両方が必要になります。酒さや脂漏性皮膚炎、かぶれといった疾患を診断し、保険診療の枠組みのなかで治療する力。そして、残った毛細血管の拡張に対して、光やレーザーによる選択肢まで見通す力。この両方をつなげてご提案できることが、当院の考える皮膚科の役割です。
後藤院長は、藤田医科大学医学部を卒業後、安城更生病院での初期研修を経て、名古屋大学医学部附属病院の皮膚科学教室に入局しました。その後、豊田厚生病院、名鉄病院、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院などの皮膚科で診療にあたっています。なお、これらは後藤院長個人の経歴・資格に基づくものであり、治療の結果を保証するものではありません。
「何による赤みか」を見極め、保険診療でできることから
赤ら顔の診療で当院が最も重視しているのは、診断です。なぜここにこだわるかというと、見分けを誤ると悪化させてしまうからです。酒さの皮膚に、にきび向けの強い外用薬や洗浄を続ければ、刺激で炎症が強まります。かぶれの原因となっている化粧品を使い続ければ、いつまでも治りません。ステロイド外用薬の長期使用による赤みであれば、まずその使い方を見直すところから始める必要があります。
当院では、赤みの分布や経過、ぶつぶつの有無と性状、目の症状、これまで使ってきた化粧品や外用薬を詳しくうかがい、必要に応じてダーモスコピー(拡大鏡を用いた観察)で血管の状態を確認します。「赤みだから、まずレーザーを当ててみましょう」という進め方は、当院ではいたしません。
そのうえで大切にしているのが、順番です。炎症が続いている状態のまま光やレーザーを当てても、良い結果につながらないばかりか、刺激になることもあります。まず保険診療でできる範囲のなかで丁寧に診て、それでもなお残る毛細血管の拡張について、ご希望があれば次の選択肢をご相談する。遠回りに見えて、これがいちばん納得のいく進め方だと考えています。
効かないものには、効かないとお伝えします
酒さは慢性の病気であり、完全に元どおりになることを約束できるものではありません。悪化因子を避ける努力なしに、治療だけで維持することは困難です。毛細血管拡張に対する治療も、効果には個人差があり、複数回を要することや、時間の経過とともに再び目立ってくることがあります。
当院では、期待できることとできないことを分けてご説明します。そのうえで、必要以上の回数やコースをおすすめすることはありません。効果を見ながら、続けるのか、方法を変えるのか、いったん止めるのかを、その都度ご相談して決めていきます。
「皮膚は体を映す鏡」— 栄養・生活面のサポートも院内で(ご希望に応じて)
後藤院長は、「皮膚は体の状態を映す鏡」という考え方を診療の軸にしています。これは、名古屋大学皮膚科での恩師から学んだ、「皮膚だけでなく患者さんの背景まで含めて診る、包括的・全人的な医療」という姿勢に根ざしたものです。歯科医師免許を取得したのちに医学部へ進んだという経歴も、この診療観を支えています。歯周病の患者さんを診るなかで、口の中の症状の奥に全身の状態が関わっていることに関心を抱いたことが、「皮膚も、その奥にある体全体も診たい」という考えにつながりました。
赤ら顔、とりわけ酒さは、この考え方が当てはまる領域です。食事、飲酒、入浴、睡眠、ストレス、季節。日々の生活のなかに悪化因子が散らばっているため、薬だけで完結しません。当院には管理栄養士が常駐し、ご希望に応じて、栄養や生活面のご相談も同じ場所で受けていただけます。これは、標準的な治療を基本としたうえで、ご希望に応じてご案内している追加のサポートであり、効果を保証するものではありません。保険診療とは別のご案内(自費)となります。
また、当院が意識しているのが「クリニカルイナーシャ(治療の惰性)」を避けるという考え方です。同じ薬を漫然と出し続けて改善しないまま時間が過ぎる——慢性の病気では、これが起こりやすくなります。経過を確認しながら、治療を見直していくことを大切にしています。
通いやすい体制
所在地は名古屋市昭和区折戸町で、地下鉄鶴舞線「川名駅」から徒歩10分ほど、屋根付きの駐車場を15台分ご用意しています。院内にはキッズコーナーや多目的トイレ、エレベーターを設けています。酒さのような慢性の病気は、長くお付き合いいただくことになります。無理なく通い続けられること、そして人目が気になるお悩みでも相談しやすいことを大切にしています。
診療の流れ
初めて受診される際の、大まかな流れです。

ご予約・受付
WEBからご予約いただけます。問診票に、赤みが出始めた時期、悪化する場面、これまでに使った薬や化粧品、目の症状の有無、既往症やお薬などをご記入いただきます。

カウンセリング・診察
どんなときに赤くなるか、しみる感じやほてりがあるかをうかがい、医師が皮膚を診察します。赤みの分布や性状、ぶつぶつの有無、血管の状態を確認して、何による赤みかを見極めます。

ご説明と治療の開始
診断と、保険診療でできること、自費の選択肢を分けてご説明します。費用も事前にお伝えします。その日のうちにお決めいただく必要はありません。 治療開始後は経過を見ながら調整していきます。
治療方法
当院で実際に提供する治療の内容については、診察のうえでご案内します。
ここでは、一般的に用いられている選択肢を整理します。保険診療となるものと、自由診療となるものが混在します。
悪化因子を避けることが、すべての土台です。ここを整えないまま薬や施術だけを重ねても、落ち着いた状態を保つのは難しくなります。
外用薬による治療(保険診療)
酒さに対しては、炎症を抑えることを目的とした外用薬が保険診療のなかで使用できるようになっています。脂漏性皮膚炎には抗真菌薬の外用が用いられます。どの薬が適しているかは診断によって異なるため、自己判断で市販薬や以前の薬を使い続けることはおすすめできません。
内服による治療(保険診療)
炎症の強い場合には内服薬が用いられることがあります。抗炎症作用を期待して一定期間用いられるもの、漢方薬などがあり、使用の可否は医師が判断します。
光・レーザーによる治療
炎症が落ち着いてもなお残る毛細血管の拡張に対して、血液中の色素に反応する光やレーザーを用いる方法があります。複数回を要することが一般的で、効果には個人差があります。費用の扱いは、用いる機器や診断名によって保険診療となる場合と自由診療となる場合があります。
ステロイド外用薬を長く使ってこられた方へ 必ずご相談のうえで、段階的に進めます。
料金
赤ら顔・酒さの診療には、保険診療の対象となるものと、自由診療(保険適用外)となるものがあります。 酒さ・脂漏性皮膚炎などの診断とお薬による治療は保険診療の対象です。以下は、自由診療となる場合の料金表です。
※料金は税込表示です。 ※実際の費用は、部位・回数・範囲によって異なります。カウンセリング時に総額をご提示し、ご納得いただいてから進めます。
リスク・副作用・ダウンタイム
赤ら顔・酒さの治療は、次のようなリスクを伴います。必ずご理解のうえでご検討ください。
外用薬・内服薬について
- 外用薬による刺激感・乾燥・赤みの一時的な悪化 使い始めに生じることがあります。使い方の工夫でやわらげられる場合がありますので、自己判断で中止せずご相談ください
- 内服薬による胃腸症状・光線過敏など 薬剤によって異なります。処方時に個別にご説明します
超音波による治療について
- 施術直後の赤み・ほてり・軽い腫れ 多くの方に生じます。通常は数時間〜数日で治まります
トラブルが生じた場合は、当院で診察・治療を行います。 気になる症状があれば、遠慮なくご相談ください。
ほかの選択肢について
- 悪化因子を避けることに専念する 紫外線対策、寒暖差への配慮、刺激の少ないスキンケア。費用がかからず、最も基本的な取り組みです
- 保険診療のみで経過を見る 薬とセルフケアで落ち着く方もいらっしゃいます。自費の施術に進む必要はありません
- メイクでカバーする 赤みを補正する下地やコンシーラーを使う方法もあります
- 何もしない 症状が軽く生活に支障がなければ、経過を見るという選択もあります
ただし、酒さや脂漏性皮膚炎が背景にある場合は、治療によって落ち着いた状態を保てる可能性があります。「体質だから」とあきらめる前に、一度ご相談ください。
日常のケアと注意点
紫外線対策を、一年を通して
赤ら顔の方にとって最も重要なセルフケアです。刺激の少ない日焼け止めを選び、日傘や帽子も併用してください。
洗顔はぬるま湯で、やさしく
熱いお湯は赤みを強めます。よく泡立てたおだやかな洗顔料でこすらずに洗い、押さえるように水気を取ったうえで、刺激の少ない保湿剤を重ねます。新しい製品は目立たない部位で試してから使ってください。
入浴・サウナ・運動は工夫して
お湯の温度を下げる、長湯を避ける、運動後にクールダウンする、といった工夫で負担を減らせます。
目の症状にも注意を
目の充血、ゴロゴロ感、まぶたの縁の炎症、ものもらいをくり返すといった症状があれば、診察の際にお伝えください。眼型の酒さがあり、眼科との連携が必要になる場合があります。
食事について
特定の食品を極端に制限する必要はありません。
よくある質問
Q. 赤ら顔の治療に保険は使えますか?
-
A. 酒さ、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎などの診断と、お薬による治療は保険診療の対象です。一方、毛細血管拡張に対する光・レーザー治療は、用いる方法や診断によって自由診療となる場合があります。
Q. 酒さは治りますか? お酒を飲まないのに酒さと言われました。
-
A. 酒さは慢性の病気で、「一度の治療で完全に治りきる」という性質のものではありませんが、治療と悪化因子を避ける工夫によって、落ち着いた状態を長く保つことを目指せます(効果には個人差があります)。また、名前から誤解されやすいのですが、酒さは飲酒が原因で起こる病気ではありません。お酒を飲まない方にも起こります。
Q. にきびだと思って市販薬を使っていますが、良くなりません。
-
A. 丘疹膿疱型の酒さは、にきびとよく似た見た目をしています。見分けの手がかりの一つが、面皰(白にきび・黒にきび)の有無です。にきび向けの強い洗浄や外用薬は、酒さの皮膚には負担になります。良くならない場合は一度ご相談ください。
Q. 顔にステロイドを塗り続けています。すぐやめたほうがよいですか?
-
A. 自己判断での急な中止はおすすめできません。一時的に強く悪化することがあるためです。中止には順序があり、代わりの治療を組み合わせながら進めます。なお、ステロイド外用薬は医師の指示のもとで正しく使えば有用な薬です。過度にご心配なさらないでください。
Q. レーザー治療は痛いですか? 何回受ければ赤みは消えますか?
-
A. 輪ゴムではじかれるような痛みを感じることが多く、方法によっては紫斑(内出血のような斑)が数日から2週間ほど残ります。回数は一律にお答えできません。当院では必要以上の回数やコースをおすすめすることはありません。
Q. 目もゴロゴロするのですが、関係ありますか?
-
A. 関係している可能性があります。酒さには目の症状をともなうタイプがあり、充血、乾き、まぶたの縁の炎症などが現れます。皮膚より先に出ることもありますので、診察の際にお伝えください。必要に応じて眼科との連携を検討します。
院長から患者様へ
皮膚は、体の状態を映す鏡だと、私は考えています。顔の赤みは、その方の血管の反応、皮膚の状態、そして日々の生活が重なって現れているものです。
赤ら顔の診療で私が最も大切にしているのは、まず何による赤みかを見極めることです。これは技術的な話ではなく、間違えると悪化させてしまうからです。酒さの皮膚に、にきび向けの強いケアを重ねれば炎症は強まります。「赤みだから、まずレーザーを当ててみましょう」という進め方だけは、したくないと思っています。
そしてもうひとつ。赤ら顔には、保険診療で治療できるものが少なくありません。 長いあいだ「体質だから」とあきらめてこられた方に、まず診断を受けるという選択肢があることを知っていただきたいと思っています。
そのうえで、効かないものには効かないとお伝えします。良いことばかりをお伝えして始めていただき、後から「思っていたのと違った」となるのは、お互いにとって不本意です。
赤ら顔は、薬だけでは完結しません。ご自身の引き金を知り、それを避けていくことが、治療と同じくらい大きな意味を持ちます。ここを飛ばして施術だけを重ねるのは、私の考える医療ではありません。
顔が赤いことを気にして、人と目を合わせるのがつらい。そうしたお気持ちは外からは分かりにくいものです。どうぞ、お一人で抱え込まずにご相談ください。私自身、患者様のお話をしっかりうかがい、分かりやすくご説明し、納得していただいたうえで進めることを信条としています。
川名ごとう皮フ科クリニック 院長 後藤 克修
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