赤くなった、ぶつぶつが出た、かゆがって夜に何度も起きる、掻きむしって血が出てしまう。お子様の肌のことは、見ているだけで胸が痛むものだと思います。
「そのうち治ると言われたけれど、本当に大丈夫なのだろうか」 「保湿するように言われたけれど、これで合っているのだろうか」 「保育園に行かせてよいのか分からない」
小児皮膚科の外来では、こうしたご質問をよくいただきます。そして、そのどれもが、聞いていただいてよいご質問です。
川名ごとう皮フ科クリニックの小児皮膚科では、新生児の乳児湿疹から、おむつかぶれ、あせも、とびひ、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーまで、お子様の皮膚のトラブルに幅広く対応します。保護者の方の不安にお答えすることも、診療の大切な一部だと考えています。
こんなときは、ご相談ください
- 顔や体に赤いぶつぶつが出た
- かゆがって眠れない、掻きむしってしまう
- おむつが当たる部分が赤い、ただれている
- 口のまわりがかさかさ・赤い
- 汗をかいたあとに小さなぶつぶつが出る
- 頭に黄色いかさぶたのようなものがついている
- 皮膚に水ぶくれやかさぶたができて、広がっている
- いぼのようなものが増えてきた
- 特定の食べ物を食べるとじんましんが出る
- 虫に刺されたあとが腫れて治らない
- ほくろが気になる、大きくなってきた気がする
- やけど、切り傷をした
- 保育園・幼稚園から受診をすすめられた
- 登園・登校してよいか判断がつかない
「これくらいで受診してよいのだろうか」と迷われる程度でも、どうぞお越しください。
お子様の皮膚は変化が早く、早めに手を打つほど短く済むことが多くあります。
小児皮膚科で診る、
よくある疾患・治療法
小児皮膚科で用いる機器
子どもの肌は、大人の肌とどう違うのか
お子様の皮膚は、大人の皮膚をそのまま小さくしたものではありません。
- 皮膚が薄い
赤ちゃんの皮膚の厚さは、大人のおよそ半分ほどとされています。外からの刺激が伝わりやすく、傷つきやすい状態です。 - バリア機能が未熟
外からの刺激や細菌の侵入を防ぐ働きが、まだ十分ではありません。乾燥もしやすくなります。 - 皮脂の量が大きく変化する
生まれてすぐは母体からのホルモンの影響で皮脂が多く、生後3か月ごろから急激に減り、思春期まで少ない状態が続きます。時期によって必要なケアが変わるのは、このためです。 - 汗腺の数は大人と同じ
汗を出す腺の数は生まれたときからほぼ大人と同じで、それが小さな体に密集しています。汗をかきやすく、あせもができやすい理由です。 - 掻きこわしやすい
かゆみを我慢することが難しく、掻いて悪化させてしまいます。掻く→悪化する→さらにかゆくなるという悪循環に入りやすいのが、子どもの皮膚トラブルの特徴です。
だからこそ、早めに、適切な治療でかゆみを抑えることに意味があります。
当院の小児皮膚科の特徴
小児アレルギー診療の研修を修了した皮膚科専門医が診療します

当院の院長・後藤克修は、日本皮膚科学会が認定する皮膚科専門医です。加えて、国立成育医療研究センター「小児アレルギー診療短期重点型教育研修プログラム」を修了しています。
小児の皮膚疾患は、アトピー性皮膚炎と食物アレルギー、アレルギー性鼻炎などが互いに関わり合っていることがあります。皮膚だけを切り取って診るのではなく、アレルギー全体のなかでどう位置づけられるかを考えながら診療にあたります。
まず「何なのか」を見極める
お子様は、自分の症状を言葉で説明できません。「かゆい」とすら言えない年齢のお子様も多くいらっしゃいます。だからこそ、診る側が正確に見極めることが欠かせません。
たとえば、乳児湿疹に見えるものが真菌(カビの一種)によるものであることがあります。おむつかぶれに見えて、実はカンジダによる皮膚炎であることもあります。この見極めを誤ると、塗った薬でかえって悪化します。
当院では、ダーモスコピー(拡大鏡を用いた観察)や顕微鏡検査などを用いて、まず「それが何なのか」を確かめます。必要に応じて、アレルギーに関する血液検査を行うこともあります。「とりあえず塗ってみましょう」という進め方は、当院ではいたしません。
保護者の方の不安に、時間をかけてお答えします
小児の皮膚診療でもうひとつ大切なのが、保護者の方への説明です。
塗り薬は、実際に塗るのはご家庭です。どこに、どれくらいの量を、いつまで塗るのか。それが伝わっていなければ、良い薬を処方しても効果は出ません。
当院では、次のようなことを具体的にご説明します。
- 塗る量の目安
「人差し指の先から第一関節まで出した量で、大人の手のひら2枚分」という目安(フィンガー・チップ・ユニット)をお伝えします - 塗る範囲
赤いところだけでなく、どこまで塗るか - やめ方
急にやめるのか、少しずつ減らすのか - 保湿剤との使い分け・塗る順番
ステロイド外用薬に不安をお持ちの保護者の方は、とても多くいらっしゃいます。その不安は、遠慮なくお話しください。
強さの段階、適切な使い方、どういう場合に注意が必要かをご説明します。自己判断で中断してしまうことのほうが、症状を長引かせる原因になります。
皮膚は体を映す鏡 — 食事・生活の面からも
当院の診療の核となる考え方です。
後藤院長はオーソモレキュラー分子栄養医学協会認定ONP(分子栄養学に関する認定資格)を取得しており、院内には管理栄養士が常駐しています。ご希望に応じて、食事や生活面のご相談もお受けできます。
ただし、お子様については、とくにはっきりと申し上げておきたいことがあります。
自己判断での食物除去は、絶対に行わないでください。

「アトピーだから卵をやめる」「念のため乳製品を除く」——こうした自己判断による除去は、お子様の成長に必要な栄養を奪うおそれがあります。
また、食べずにいることで、かえってアレルギーが起こりやすくなる可能性も指摘されています。
食物アレルギーが疑われる場合は、必ず検査と診断を行ったうえで、必要最小限の範囲で対応を考えます。血液検査の数値だけで除去を決めることもありません。
当院の栄養面のご提案は、皮膚科としての標準的な治療を土台としたうえで、ご希望に応じてご案内する追加のサポートです。効果を保証するものではなく、保険診療とは別のご案内(自費)となります。
通いやすい体制
所在地は名古屋市昭和区折戸町で、地下鉄鶴舞線「川名駅」から徒歩10分ほど、屋根付きの駐車場を15台分ご用意しています。雨の日やお子様連れの日も、濡れずに乗り降りしていただけます。
院内には楽しく遊べるキッズコーナーを設けています。エレベーター完備のバリアフリー設計で、ベビーカーでのご来院も可能です。ご兄弟、ご姉妹と一緒のご来院も、どうぞご遠慮なく。
年齢別・気をつけたいこと
お子様の皮膚は、成長とともに状態が変わります。時期に合ったケアをすることが大切です。
新生児期(生後2〜3か月ごろまで)
母体からのホルモンの影響で皮脂の分泌が多い時期です。頭や顔に、赤いぶつぶつや黄色いかさぶたのようなものができやすくなります(乳児脂漏性皮膚炎)。
この時期は「しっかり洗う」ことが基本です。
皮脂が毛穴に詰まることで起こるため、石けんを泡立てて、頭も顔もやさしく洗ってください。かさぶたが固まっている場合は、入浴前にワセリンやオイルでふやかしてから洗うと落ちやすくなります。
乳児期(生後3か月〜1歳ごろ)
皮脂の分泌が急激に減り、一転して乾燥しやすい時期に入ります。ここで保湿を怠ると、乾燥から湿疹へ進みやすくなります。
おむつかぶれ、よだれかぶれ、あせもが起こりやすいのもこの時期です。離乳食が始まると、口のまわりの食べ物によるかぶれも増えます。
この時期のケアの中心は「保湿」です。 入浴後、できるだけ早いタイミングで全身に塗ってください。
幼児期(1歳〜小学校入学前)
行動範囲が広がり、虫刺され、すり傷、とびひなどが増えます。集団生活が始まることで、水いぼ、水ぼうそう、手足口病、リンゴ病といったうつる病気にかかる機会も増えます。
自分で掻きこわしてしまう年齢でもあり、とびひ(掻いたところから細菌が入り広がる)に注意が必要な時期です。爪を短く整えておくことが予防になります。
学童期(小学生)
引き続き皮脂の少ない状態が続き、乾燥によるかゆみが出やすい時期です。プールの塩素、部活動での汗や日焼けなども、皮膚への負担になります。
高学年になると皮脂が増え始め、にきびが出てくるお子様もいます。にきびは「そのうち治るもの」と思われがちですが、跡を残さないためには早い段階からの治療に意味があります。
お子様に多い皮膚のトラブル
湿疹・皮膚炎
- 乳児湿疹
生後まもなくから見られる、顔や頭を中心とした湿疹の総称です - 脂漏性皮膚炎
皮脂の多い部位に、黄色いかさぶたのようなものがつきます - おむつかぶれ
おむつの当たる部分の赤み・ただれです。カンジダによるものとの見極めが大切です - よだれかぶれ
口のまわりの赤み・かさつきです - あせも
汗が皮膚の中にたまって起こります。汗をかきやすい部位に出ます - アトピー性皮膚炎
かゆみを伴う湿疹が慢性的にくり返されます。年齢によって症状の出る場所が変わります
アレルギー
- 食物アレルギー
自己判断での除去は行わず、必ずご相談ください - じんましん
突然、盛り上がった赤い発疹が出て、しばらくで消えることをくり返します - 子どもの花粉症
鼻や目の症状だけでなく、顔のかゆみ・赤みが出ることもあります - 舌下免疫療法
スギ花粉やダニによる症状に対する治療です。お子様も対象となる場合があります
うつる病気(感染症)
- とびひ(伝染性膿痂疹)
細菌感染により、水ぶくれやかさぶたが体に広がります - 水ぼうそう
水ぶくれを伴う発疹が全身に出ます - 手足口病
手のひら、足の裏、口の中に水疱ができます - リンゴ病(伝染性紅斑)
頬が赤くなり、手足にレース状の発疹が出ます - 子どものいぼ・水いぼ
ウイルスによるものです。放置すると数が増えることがあります
皮膚のできもの
子どものほくろ
多くは心配のないものですが、変化がある場合はご相談ください
黒あざ・青あざ
生まれつき、あるいは後天的に生じる色素性の病変です
けが・虫刺され
子どもの虫刺され
お子様は反応が強く出やすく、掻きこわしてとびひになることがあります
子どものケガ・やけど
傷あとを残しにくくするうえでも、初期の処置が大切です
にきび
- にきび・にきび跡
思春期のにきびも、保険診療で対応できる治療があります
一覧にない症状でも、どうぞご相談ください。
ご家庭でできるスキンケア
洗い方
- 泡でやさしく、こすらない。
石けんはよく泡立て、手のひらでなでるように洗ってください。ガーゼやタオルでこするのは避けます。 - すすぎ残しをつくらない。
首のしわ、わきの下、ひざの裏、おしりなど、くびれた部分に石けんが残りやすいのでご注意ください。 - お湯の温度は38〜40℃程度に。
熱いお湯は皮脂を落としすぎ、かゆみの原因になります。
保湿
- 入浴後、できるだけ早く。
目安として5分以内が望ましいとされています。 - 量が足りていないことが多くあります。
塗ったあと、皮膚にティッシュが軽く貼りつく程度が目安です。「少し多いかな」と感じるくらいで、ちょうどよいことがほとんどです。 - 1日1回では足りないことがあります。
乾燥が強い時期は、朝と入浴後の2回を目安に。
かゆみへの対応
- 爪を短く、なめらかに。
掻いても傷になりにくくなります。 - 冷やす。
かゆい部分を保冷剤(タオルで包んで)で冷やすと、一時的にかゆみが和らぎます。 - 部屋を暖めすぎない。
体が温まるとかゆみが強くなります。就寝時の寝具・室温にもご注意ください。
汗の対策
汗をかいたら、シャワーで流すか、濡らしたタオルでやさしく押さえて拭き取り、着替えさせてください。汗を放置することが、あせもの最大の原因です。
やってはいけないこと
- 自己判断での食物除去(成長に必要な栄養を欠くおそれがあります)
- 市販の薬を漫然と使い続ける(診断が違えば悪化します)
- 兄弟姉妹に処方された薬を流用する(部位・年齢・症状によって適した薬は異なります)
- 「そのうち治る」と長期間放置する(掻きこわしから二次感染に至ることがあります)
登園・登校について
保育園・幼稚園・学校を休ませるべきかどうかは、保護者の方が判断に迷われる点だと思います。
水ぼうそうは、学校保健安全法で出席停止が定められている感染症です。すべての発疹がかさぶたになるまでが目安とされています。
とびひは、患部を覆うなどの対応をしたうえで登園・登校が可能とされることが多い疾患ですが、園や学校の方針、症状の広がりによって判断が変わります。
手足口病は、発熱がなく、口の中の症状で食事がとれる状態であれば登園可能とされることが一般的です。
リンゴ病は、頬が赤くなる時期にはすでに感染力がほとんどないとされ、通常は登園・登校が可能です。
水いぼは、出席停止の対象ではありません。プールに入ること自体も禁止されていませんが、タオルやビート板の共用は避けることがすすめられています。
いずれも園・学校ごとに独自の方針がある場合があります。
登園許可証や意見書が必要な場合は、診察の際にお申しつけください。判断に迷われるときは、遠慮なくご相談ください。
よくある質問
何歳から診てもらえますか。
-
A. 新生児期からご相談いただけます。生後まもない時期の湿疹や、おへその状態など、気になることがあればお越しください。
ステロイドの塗り薬を使うのが不安です。
-
A. その不安は、多くの保護者の方が同じように感じておられます。遠慮なくお話しください。
ステロイド外用薬には強さの段階があり、お子様の年齢・部位・症状に応じて使い分けます。当院では、塗る量・期間・やめ方まで具体的にご説明します。自己判断で中断してしまうことのほうが、症状を長引かせる原因になります。
保湿剤はどれを使えばよいですか。
-
A. 季節、部位、お子様の肌質、そして「塗りやすさ」によって適したものが変わります。続けられることがいちばん大切なので、診察のときにご相談ください。
アトピーは食べ物が原因ですか。
-
A. 食物アレルギーが関わっている場合もありますが、すべてがそうではありません。
自己判断での除去は行わないでください。 必要と判断した場合は検査を行い、結果と症状を合わせて考えます。血液検査の数値だけで除去を決めることはありません。
掻きむしってしまいます。どうすればよいですか。
-
A. 根本的には、かゆみを治療で抑えることが最も大切です。そのうえで、爪を短く整える、冷やす、部屋を暖めすぎない、といった工夫が助けになります。掻くこと自体を叱ってやめさせるのは難しく、お子様にとってもつらいことです。
兄弟にうつりますか。
-
A. うつる病気(とびひ、水ぼうそう、手足口病、水いぼなど)とうつらない病気(湿疹、あせも、アトピー性皮膚炎など)があります。タオルの共用を避けるなど、疾患に応じた注意点をご説明します。
子どもが泣いてしまって、じっとしていられません。
-
A. どうぞご心配なく。お子様が泣くのは自然なことです。短時間で診察できるよう工夫します。
抱っこしたままの診察も可能です。
兄弟をまとめて連れて行ってもよいですか。
-
A. どうぞお連れください。キッズコーナーをご用意しています。受付の際に受診されるお子様の人数をお伝えください。
予防接種はしていますか。
-
A. はい、しております。
院長より
皮膚は、体の状態を映す鏡だと、私は考えています。
それは、お子様についても同じです。
小児の診療で私が大切にしているのは、保護者の方のお話をうかがう時間です。お子様自身は症状を説明できません。いつから出たのか、何をしたあとに悪化するのか、夜は眠れているのか。そうしたことを教えていただけるのは、そばで見ておられる方だけです。
そして、保護者の方の不安を、そのままお持ち帰りいただかないようにしたいと思っています。「この薬はいつまで塗るのか」「本当にステロイドを使ってよいのか」「食べ物を制限すべきなのか」——こうした疑問は、聞いていただいて当然のことです。むしろ、聞かないまま自己判断で中断されたり、必要のない除去をされたりするほうが、お子様にとって不利益になります。
もうひとつ申し上げたいのは、よくならないときには、よくならないとおっしゃっていただきたいということです。同じ薬を出し続けて変化がないまま時間が過ぎることは、私がいちばん避けたいことです。効いていないと分かれば、診断から考え直すことができます。
お子様の皮膚は、大人よりずっと変化が早く、治る力も強いものです。早めに、正しく手を打てば、短く済むことが多くあります。 迷われたら、どうぞお越しください。
川名ごとう皮フ科クリニック 院長 後藤 克修





