Disease

黒あざ・青あざ

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生まれたばかりのお子様の肌に、赤い部分やあざがあることに気づいて、ご心配になるご家族は少なくありません。また、大人になってから顔の青みや茶色いあざが気になりはじめる方もいらっしゃいます。「あざ」と一言でいっても、その正体は一つではありません。色によって、皮膚のどの深さに、どんな細胞や血管があるかが異なり、それによって経過も、適した治療も、治療を始めるのに良い時期も変わってきます。このページでは、黒あざ・青あざ・赤あざのそれぞれについて、性質や治療の考え方を、できるだけ分かりやすくご説明します。川名ごとう皮フ科クリニックでは、皮膚科専門医による診察を土台に、必要な治療につなげ、より専門的な治療が望ましい場合には適切な医療機関へおつなぎする体制を大切にしています。

あざとは

あざ(母斑〔ぼはん〕・血管腫)は、皮膚の一部で、色をつくる細胞や血管が通常とは異なる状態になっているものです。生まれつきあるもの、生後しばらくして現れるもの、思春期や成人になってから目立ってくるものがあります。

見た目の色は、原因となっている細胞や血管が皮膚のどの深さにあるかによって決まります。浅いところにあれば茶色〜黒色に、深いところにあれば青みがかって見え、血管の増加によるものは赤色に見えます。この「色」と「深さ」の関係が、治療法を選ぶうえでの基本になります。

あざの多くは、健康上の問題を伴わないものです。一方で、なかには経過を見ていく必要があるもの、早い時期に治療を始めたほうがよいもの、ほかの病気との関わりを確認したほうがよいものもあります。また、悪性の皮膚のできものが、あざのように見えることもあります。だからこそ、まずは正しく見極めることが大切です。

黒あざ(茶色・黒色のあざ)

色素性母斑(黒あざ・ほくろのあざ)

メラニンをつくる細胞(母斑細胞)が集まったものです。生まれつき、あるいは生後まもなくみられるものは先天性色素性母斑と呼ばれます。大きさはさまざまで、毛が生えていることもあります。大きなものでは、経過の観察が必要になる場合があります。

扁平母斑(へんぺいぼはん/カフェオレ斑)

平らな茶色のあざです。生まれつき、または幼少期にみられます。盛り上がりはなく、境目は比較的はっきりしています。複数個ある場合には、ほかの病気との関連を確認することがあります。

ベッカー母斑

思春期ごろから、肩や胸、背中などに現れる、やや大きめの褐色のあざです。硬い毛を伴うことがあります。

青あざ(青色〜灰青色のあざ)

蒙古斑(もうこはん)

日本人の赤ちゃんの多くにみられる、おしりや腰の青いあざです。皮膚の深い層にメラニン色素をつくる細胞があるために青く見えます。多くは成長とともに薄くなり、学童期までに目立たなくなることが一般的です。

異所性蒙古斑

背中や手足など、通常とは違う場所にある蒙古斑です。色が濃いものや範囲の広いものでは、成人まで残ることがあります。

太田母斑(おおたぼはん)

顔の片側(額、まぶた、頬など)に生じる青〜灰褐色のあざです。生後まもなく現れるものと、思春期ごろに現れるものがあります。自然に消えることは少なく、治療の対象となることが多いあざです。まれに白目の部分にも色素がみられることがあります。

青色母斑

単発の青黒い小さな結節です。ほかのできものとの見分けが必要になることがあります。

あざの見極めが大切な理由

あざは、色と見た目だけでは判断が難しいことがあります。たとえば、黒あざのように見えるものが悪性黒色腫であることや、扁平母斑が複数あることでほかの病気の手がかりになることがあります。また、乳児血管腫のように「時期を逃さないほうがよい」ものもあります。ご自宅で判断せず、一度ご相談いただくことをおすすめします。

あざを放置するとどうなるか(早期受診の重要性)

あざのすべてに治療が必要なわけではありません。蒙古斑のように、多くが自然に薄くなっていくものもあります。ただ、次のような点から、一度専門医の目で確認しておくことには意味があります。

治療に適した時期があるあざがある

単純性血管腫や太田母斑などは、一般に早い時期から治療を始めるほうが、皮膚が薄く、色の変化にも対応しやすいとされています。乳児血管腫についても、大きなものや部位によっては、増大する前の早い段階での対応が検討されます。時期を逃してから治療を始めると、回数が多く必要になったり、思うような経過にならなかったりすることがあります。

機能に影響することがある

目の周りの血管腫は視力の発達に、口や鼻の周りのものは授乳や呼吸に影響することがあります。

別の病気が隠れていることがある

扁平母斑が複数ある、あざとともに他の症状があるといった場合には、確認が必要なことがあります。また、悪性のできものが、あざのように見えることもあります。

心理的な負担

顔や見えるところにあるあざは、成長とともにご本人が気にされることがあります。どのような選択肢があるのかを、あらかじめ知っておくことは、ご家族にとっても意味があると考えています。

一方で、必要以上にご不安になる必要はありません。多くのあざは健康上の問題を伴わず、経過を見ていくことで十分な場合もあります。「どちらなのか」を確かめること自体が、皮膚科の役割です。なお、経過や治療への反応には個人差があります。

当院のあざ診療の特徴

あざの診療は、まず「これは何か」を見極めるところから始まります。川名ごとう皮フ科クリニックでは、診察と必要な検査を土台に、当院で対応できる治療をご案内するとともに、より専門的な治療が望ましい場合には、適切な医療機関へおつなぎすることを大切にしています。

皮膚科専門医による診療

当院の院長・後藤克修は、日本皮膚科学会が認定する皮膚科専門医です。あざは、種類の見極めが治療方針を大きく左右するため、まずは正しく診断することを大切にしています。

見極めたうえで、時期と選択肢をお伝えする

当院では、ダーモスコピー(拡大鏡を用いた観察)などを用いて、あざの性質を確認します。そのうえで、(1) 経過を見るのがよいもの、(2) 治療の対象となるもの、(3) 時期を意識したほうがよいもの、を整理してお伝えします。あざの治療は、「今すぐ何かをする」ことよりも、「いつ、何をするのが良いか」を知っていただくことが大切な場面が多くあります。当院で対応できる治療についてはその内容と回数の目安を、より専門的な治療が望ましい場合には連携医療機関へのご紹介を、それぞれご説明します。ご家族が納得したうえで進められるよう、選択肢を分かりやすくお伝えすることを心がけています。

通いやすい体制

所在地は名古屋市昭和区折戸町で、地下鉄鶴舞線「川名駅」から徒歩10分ほど、屋根付きの駐車場を14台分ご用意しています。院内にはキッズコーナーや多目的トイレを設け、お子様連れのご家族から大人の方まで、幅広い世代が通いやすい環境づくりを心がけています。あざの治療は複数回にわたることが多いため、無理なく通い続けられることを大切にしています。

あざ診療の流れ(初診〜)

初めて受診される際の、大まかな流れをご説明します。実際の進め方は、あざの種類や状態によって変わる場合があります。

受付・問診

ご来院後、問診票に、気づいた時期、大きさや色の変化、部位、ご家族の状況などをご記入いただきます。お子様の場合、過去の写真をお持ちいただくと、変化の経過が分かりやすくなります。

診察

医師があざを直接診て、色・大きさ・境目・盛り上がり・分布を確認します。必要に応じてダーモスコピーで拡大して観察します。

検査(必要に応じて)

ほかの病気との関わりを確認するために検査をご提案する場合や、診断を確かめるために組織を採取して調べる病理検査をご提案する場合があります。

方針のご説明

あざの種類、想定される経過、治療の選択肢、治療に適した時期についてご説明します。治療を行う場合は、回数の目安、痛みへの対応、保険診療の対象となるかどうかについても、あらかじめお伝えします。

治療またはご紹介

当院で対応する場合は治療を開始します。より専門的な治療が望ましい場合には、連携医療機関へご紹介いたします。

あざの治療方法・選択肢

ここでは一般的な治療をご紹介します。どの方法が適しているかは、あざの種類・部位・大きさ・年齢などに応じて、医師が一人ひとりの状態に合わせて検討します。当院で実際に行える治療の内容については、診察のうえでご案内します。

レーザー治療

あざの治療の中心となる方法です。あざの色(黒・青・赤)によって、適したレーザーの種類が異なります。

  • 色素性のあざ(黒あざ・青あざ)
    メラニン色素に反応する波長のレーザーを用いて、色素を含む細胞を選択的に壊すことを目指します。太田母斑や異所性蒙古斑などが対象となり、複数回の照射を、間隔をあけて行うのが一般的です。

いずれも、照射時に輪ゴムではじかれるような痛みを伴います。お子様の場合は、麻酔テープや麻酔クリームの使用、あるいは麻酔下での治療が検討されることがあります。照射後は、赤みや水ぶくれ、かさぶた、一時的な色素沈着が生じることがあり、日焼けを避けるなどのケアが必要です。

一部のあざに対するレーザー治療は、条件を満たす場合に保険診療の対象となります。対象や回数の考え方については、診察時にご説明します。

外科的治療(切除)

色素性母斑などで、大きさや部位、性質によっては、切除が検討されることがあります。局所麻酔のもとで行う日帰りの処置で対応できる場合もあれば、より専門的な対応が必要な場合もあります。

経過観察

蒙古斑など、自然に薄くなっていくことが多いあざについては、経過を見る選択があります。その場合も、どのような変化があれば受診いただきたいかを具体的にお伝えします。

見た目を整えるための治療について

医学的に必要と判断されない場合で、見た目を理由に治療をご希望されるときは、保険診療とは別のご案内(自費)となります。方法や費用、想定される回数、リスクについては診察時にご説明します。

連携医療機関へのご紹介

広範囲のあざ、機能に影響する部位のあざ、全身麻酔が必要な治療、乳児血管腫の内服治療の導入など、専門的な体制が望ましい場合には、これまで診療にあたってきた基幹病院をはじめとする連携医療機関へご紹介いたします。

ご家庭でのケア・注意点

紫外線対策

色素性のあざは、日焼けによって色が濃く見えることがあります。また、レーザー治療の前後は、日焼けを避けることが重要です。日焼け止め、帽子、衣類による保護を心がけてください。

こすらない・刺激しない

あざの部分を強くこすったり、市販の薬品で薄くしようとしたりすることは避けてください。

写真で記録する

とくにお子様のあざは、変化の経過が診断や治療方針の判断に役立ちます。日付とともに、同じ距離・同じ明るさで撮影しておくと比べやすくなります。

変化があれば受診を

大きさや色が短期間で変わってきた、盛り上がってきた、出血する、ただれるといった場合は、早めにご相談ください。

レーザー治療後のケア

照射後は、患部を保護し、こすらず、指示された外用薬を使用してください。かさぶたは無理にはがさないでください。日焼けを避けることが、色素沈着を抑えるうえで大切です。

よくある質問

Q. 蒙古斑は治療が必要ですか?

A. おしりや腰の一般的な蒙古斑は、多くが成長とともに薄くなるため、治療をせずに経過を見ることが一般的です。一方、通常とは違う場所にある異所性蒙古斑で、色が濃いものや範囲が広いものは、残ることがあるため、治療をご検討いただく場合があります。

Q. 治療には保険が使えますか?

A. あざの種類や状態によって異なります。一部のあざに対するレーザー治療などは、条件を満たす場合に保険診療の対象となります。一方、医学的な必要性がなく見た目を整える目的の治療は、保険診療とは別のご案内(自費)となります。診察のうえで、それぞれについてご説明します。

Q. レーザー治療は痛いですか?

 A. 輪ゴムではじかれるような痛みを感じる方が多くいらっしゃいます。お子様の場合は、麻酔テープや麻酔クリームの使用などをご相談いただけます。痛みへのご不安は、遠慮なくお伝えください。

Q. 何回くらい治療が必要ですか?

A. あざの種類、色の濃さ、範囲、年齢によって大きく異なります。数回で目立たなくなるものもあれば、1〜2か月以上の間隔をあけて何度も照射を重ねるものもあります。目安は診察時にお伝えします。

Q. 大人になってからでも治療できますか?

A. できます。ただし、あざによっては、早い時期に始めるほうが経過が良いとされるものもあります。年齢を理由にあきらめず、一度ご相談ください。

Q. あざが悪いものに変わることはありますか?

A. 多くのあざは健康上の問題を伴いません。ただし、大きな先天性色素性母斑では経過の観察が必要な場合があり、また悪性のできものがあざのように見えることもあります。短期間で色や形が変わってきた場合は、早めにご相談ください。

Q. 家族にもあざがあります。遺伝しますか?

A. あざの種類によって、体質的な要素が関わるものと、そうでないものがあります。ご心配な点は診察時にお尋ねください。

院長から患者様へ

皮膚は、体の状態を映す鏡だと、私は考えています。あざは、その方が生まれ持った皮膚の個性であることも多く、必ずしも「治さなければならないもの」ではありません。私が大切にしたいのは、まずそれがどういう性質のものなのかを正しくお伝えし、そのうえで、選択肢と時期を知っていただくことです。

とくにお子様のあざについては、ご家族が「このままで大丈夫なのか」「何かしてあげたほうがよいのか」と迷われることが多いと感じています。治療が必要なもの、経過を見てよいもの、そして時期を逃さないほうがよいもの。この整理をお伝えするだけでも、ご不安はずいぶん軽くなるのではないかと思っています。

同時に、当院で対応すべきことと、より専門的な医療機関にお願いすべきことを見極めることも、私の責任だと考えています。全身麻酔が必要な治療や、体制の整った施設で行うべき治療については、速やかにおつなぎいたします。

私自身、患者様とご家族のお話をしっかりうかがい、分かりやすくご説明し、納得していただいたうえで進めることを信条としています。あざのことでご心配を抱えていらっしゃる方は、どうぞお気軽にご相談ください。皮膚のことだけでなく、体全体の健康と美しさのかかりつけ医として、地域の皆さまにご利用いただけるクリニックでありたいと願っています。

川名ごとう皮フ科クリニック 院長 後藤 克修

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